法人化のメリット、デメリット、税率と節税対策の利点。

尾島です。


アフィリエイトなどを始めとする「ネットビジネス」は、

多くの人は本業の傍ら「副業」としてスタートする傾向にあり、

いざ始めていく事も簡単に出来てしまうものなので、


「ネットビジネスを始める際に会社を作る」


といったステップを踏むような人は極めて少数派かと思います。


大抵の人はネットビジネスで稼げるようになってから、


「そろそろ、会社でも作ろうかな。」


と、その事業を法人化する事を検討し始めるわけです。


それまでは、あくまでも「個人」でネットビジネスを展開し、

その収入を「個人の所得」として手にしていくわけですね。


その間には「個人事業主」として開業の届け出を出し、

個人事業者として収入を手にしていく人もいると思いますが、


・個人で収入を得る

・個人事業者として収入を得る

・法人(会社)で収入を得る



この主な違いは税金(税務)の違いに他ならないのが現実だと思います。


もちろん、ビジネスによって「法人の方が信頼を得やすい」など、

会社を作るビジネス上のメリットも無いわけではありませんが、

アフィリエイトなどのネットビジネスにおいて言えば、

そのようなメリットは、さほどありません。


つまり、ネットビジネスを営む大半の事業者にとってみれば、

あえて「会社(法人)を作るメリット」にあたるものは

税務、税金におけるメリットに集約されると言っても過言ではないわけです。


その上で、今日はそんな「法人化」における税務、税金面でのメリットを


・専業でネットビジネスをやっているケース

・会社員が副業でネットビジネスをやっているケース



この2つの視点で言及してみたいと思います。

法人化のメリット、デメリット、税率と節税対策の利点。


まず、法人化における節税面でのアドバンテージとしては、

それが「専業」であろうと「副業」であろうと、

以下の2つが共通したメリットとして挙げられます。


・税額を定める「最高税率」が低い

・自分自身に給料を支払う事で「給与所得控除」を受けられる


まず、単純な「税率」という点で、

個人事業者の場合の最高税率は年収4000万円以上になると、

所得税、住民税、消費税をもろもろ合わせて、


「約63%」


と、約6割くらいが税金で消える事になるのですが

法人の最高税率は年収800万円以上の利益がある会社で


「約42%」


と、約20%も最高税率が安く設定されているんです。


もちろん、これはあくまでも「最高税率」なので、

個人の所得が年収4000万円を超える場合の話であって、

それ以下の所得であれば、当然、税率も下がります。


それでも、一定ライン以上の収入がある状況においては

個人、個人事業者の所得として収入を申告するよりも、

法人の利益として申告する方が税金が安くなる事は間違いありません。


また、2つ目のメリットに挙げている、


『自分自身に給料を支払う事で「給与所得控除」を受けられる』


という点においても、会社(法人)を作れば、

会社から自分自身(個人)に給料を支払う事が可能になるため、

その分だけ法人の利益を自分自身への給料で低くする事が出来ます。


そして、自分自身に支払った給料に関しては、


「給与所得控除」


という控除を受ける事ができるため、

その分だけ個人の税金を安く出来るようになっているんです。


給与所得控除は最低でも65万円。

最高で年収1000万円以上なら220万円の控除を受けられるため、

その控除がある分、個人の税率を適応しても確実に税金は安くなります。


要するに事業を法人化した場合にのみ、


「自分自身に給料を支払って給与所得控除を受ける特権」


を得る事が出来るというわけです。


この「最高税率の差」と「給与所得控除」によって、

実際に支払うべき税金はかなり安くできる傾向にありますので、

基本的には「個人事業」で収入を申告して納税をするよりも、

事業を法人化して申告をしていく方が節税効果は高くなるという事です。


法人化のメリットは「最高税率の差」と「給与所得控除」


また、更に本業を別で持っている会社員などであれば、

法人化には以下のようなメリットも挙げる事が出来ます。


・本業(会社)の方に「副業」や「副収入」がバレなくなる

・稼いだ収入を「雑所得」とみなされてしまう事がなくなる


まず、副収入、副業が会社にバレてしまう要因の多くは、


「個人の所得が増えた分の住民税の納税書が会社側に届いてしまう」


というものであるため、それを徹底して避けるためには、

そもそも「個人の所得を増やさない」という対策が確実なんです。


この点については別途、この事を言及している記事がありますので

詳しいところは別途、こちらの記事を追って参照してください。

>副収入の申告で何故、副業が会社にバレるのか。


つまり、アフィリエイトなどの副業で得た収入を全て


「法人の売上(会社の利益)」


として計上して申告すれば個人の所得は1円も増えないため


「個人の所得が増えた分の住民税の納税書が会社側に届いてしまう」


という状況になってしまう事もないわけです。


ただ、これを前提に法人の利益を申告していく場合は、

自分自身に給料を「支払わない」という事になりますので、


「自分自身に給料を支払って給与所得控除を受ける特権」


を使えないというデメリットがあります。


ですので、そこは本業の方に副業、副収入を隠す事を優先したいか、

節税(税金を安くする事)を優先したいかを判断し、

優先したい方のメリットを選ぶようにしてください。


副業、副収入を隠すメリットか、節税のメリットか。


また、本業を別に持っている人が得られるものとして挙げた


『稼いだ収入を「雑所得」とみなされてしまう事がなくなる』


という、もう1つのメリットについてですが、

これは副業でネットビジネスをやっているような人が

個人事業の開業届を出して事業所得として副収入を申告した場合、


「これは事業所得ではなく雑所得です。」


と、税務調査の際などに事業所得が認められないケースがあり、

それを確実に避けられるというメリットがこれにあたります。


事業所得としての申告が認められず、

それが「雑所得」と判断された場合は税金が上がってしまい、

場合によって多額の追加徴税を課せられる場合も少なくありません。


税務署側としては出来る限り、税金を多く取りたいので、

仮に個人事業の開業届が出されていても、


「これは事業で得た収入とは言えませんね」


と、その副収入を「雑所得」と判断するケースがあるようなんです。


ネットビジネスを専業で行っているような人であれば、

まず、このような判断を下される事はないのですが

会社員として本業を持っているような人は

それを「事業」として認めてもらえないケースがあるんですね。


仮に先立って事業所得として申告したものが「雑所得」とみなされると、

個人事業の開業届と共に申請した青色申告も優待も受けられないため、

65万円の青色申告特別控除を受けられない事になりますし、

経費として申告していたものも認められない可能性も出てきます。


そういったリスクを避ける上では、

本業の傍ら副業でネットビジネスをやっているような人ほど、

個人事業者としてでは税務署に「駄目出し」を受ける可能性があるため、

事業を法人化して申告をしておくのが「確実」と言えるわけです。


「雑所得」と判断したがる税務署側への確実な対応策。


以上が、


・専業でネットビジネスをやっているケース

・会社員が副業でネットビジネスをやっているケース



それぞれにおける法人化のメリットですが、

一応、メリットに対してのデメリットも以下に挙げておきます。


・会社設立そのものに30万円程度の諸経費がかかる

・毎年、決算を行う必要がある

・年間7万円の地方税が必ずかかる


強いて言えるデメリットは本当にこれだけなので、

費用面のデメリットはそれ以上の節税効果でカバーできるはずですし、

それくらいはカバーできる事業を展開してナンボだと思います。


毎年の決済における「手間」という部分も、

ある程度の収入を稼いでいるような人であれば、


「個人事業者としての青色申告」


を行っていく事になるはずなので、

その時点で決算の手間はほとんど変わりません。


要するにいずれの「デメリット」においても


「それなりの利益を追及して事業を展開していく」


という事を前提に捉えれば何ら「デメリットではない」という事です。


以上、法人化のメリット、デメリットについてでした。


その他、関連する税務講義も行っていますので併せて参考にしてください。


>個人事業の開業届出書を提出する意味と必要性。

>副収入の申告で何故、副業が会社にバレるのか。

>確定申告で住民税を「自分で納付」するようにすれば副業、副収入はバレない?

>雑所得と事業所得における経費の考え方。

>白色申告と青色申告の違い。メリットとデメリットについて。


尾島


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>ネットビジネスの税務知識一覧

>ビジネス講座一

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2017年5月7日 | コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリー:税金

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