白色申告と青色申告の違い。メリットとデメリットについて。

尾島です。


前回、個人事業の開業届出書を提出する意味と必要性というテーマで、

基本的にこの「開業届け」にあたるものを提出する意味は、


「税務を有利にするため(税金を安くするため)」


という事をお話しさせて頂きました。

>個人事業の開業届出書を提出する意味と必要性


一般的に「開業届け」と呼ばれる個人事業の開業届出書は、

管轄の「税務署」に提出するものであり、

・給与所得以外の収入を事業所得として申告できるようになる事

・青色申告を行えるようになる事


この2つが税務面における大きなメリットになるのですが、

今日は2つ目に挙げた「青色申告」について補足していきたいと思います。

白色申告と青色申告の違い。メリットとデメリットについて。


まず、税務署に「個人事業の開業届出書」を提出すると、

基本的には、その時点から「事業者」としての税務申告が可能になり、

それまでは「雑所得」として申告するしかなかったような収入を


「事業所得」


として申告していく事が出来るようになります。


基本的に「雑所得」に区分された収入は全てが「所得」となり、

その収入=所得に対して、そのまま税金がかかってしまいますが

「事業所得」は、その報酬から「経費」を差し引く事が出来るため、

アフィリエイトなどのネットビジネスであれば、


・パソコン本体の購入費

・マウス、プリンタ、インクなどの備品の購入費

・同業者との打ち合わせで要したお茶代、コーヒー代などの会議費

・仕事仲間と飲みに行った場合の交際費

・打ち合わせ、買い出しの際に要した交通費

・本や情報商材を購入した際の購入費

・自宅で仕事をしている場合の家賃の一部



こういったものを全て「経費」として計上できるようになるんです。


よって、実際に自分が受け取った報酬から上記の経費を差し引き、

その報酬から経費を引いた差額が「所得」という形になるため、

税金もその差額となった所得に対して計算されます。


当然、経費を多く計上できている方が税金も安くなるわけです。


ただ、このような「事業者」としての申告には、


・白色申告

・青色申告



このような2つの申告方法があり、


「青色申告承認申請書」


というものを提出する事で「青色申告」が行えるようになります。


逆に「個人事業の開業届出書」のみを提出して、

青色申告承認申請書を提出しなければ、

その事業者は白色申告で所得を申告して税金を払うわけです。


ですが、税務の面では青色申告が断然、有利であるため、

大抵の個人事業者は「個人事業の開業届出書」と併せて、

青色申告をする為の「青色申告承認申請書」も提出しています。


白色申告と青色申告では、多少、その申告方法に違いがあるものの、

いざやってみると、その手間はさほど変わらないのが実状なので、


「手間がさほど変わらないなら、税務に有利な青色申告で。」


という個人事業者が圧倒的に多いのが実状です。


その申告方法の違いは正直、ちょっと話がややこしくなるので、


「青色申告が白色申告に対してどれくらい得なのか」


を主に言及しようと思いますが、


「どちらも手間はさほど変わらない」


という認識を前提に持って頂く分には全く問題ありません。


その上で「青色申告のメリット」を理解して頂ければ、


「開業届けを出す時は青色申告の申請もした方がいいんだな」


というご理解、認識に普通に至って頂けるんじゃないかと思います。


青色申告を行う4つのメリット


青色申告を行う事による大きなメリットは主に以下の4つです。


・青色申告特別控除として利益から65万円を差し引ける

・赤字(損失)を年度を跨いで繰り越せるようになる

・30万円までの固定資産を全て経費に出来るようになる

・家族への給料を全て経費に出来るようになる


それぞれを詳しく言及していきます。


■青色申告特別控除として利益から65万円を差し引ける

まず、青色申告を行う場合は「特別控除」を受ける事が出来ます。


特別控除とは、事業で得た収入から無条件で「儲け」を差し引けるもので、


・10万円控除

・65万円控除



青色申告には、この2つの控除プラン?のようなものがあります。


この2つでも、また少し申告の方法が変わってくるのですが、

これも、そこまで大きな違いはありません。


ですので、やはりその「控除額」が大きい


「65万円控除」


を受けられる形で青色申告の申請をする方がお得と言えます。


ただ、これは「税金を65万円安く出来る」という事ではなく、

あくまでも自分の事業で上あがった「利益」から、

無条件で65万円分の利益を差し引けるというものです。


仮に税率が20%くらいになるような利益が計上された場合、

この65万円分の特別控除を受けられる事で、


65万×20% = 13万円


こうして13万円分ほど、実際に税金が安くなるわけです。


■赤字(損失)を年度を跨いで繰り越せるようになる

これも白色申告では行えないもので、

青色申告を行う場合は年度ごとに「赤字(損失)」を、

翌年度の利益から「控除(差し引き)」出来るようになります。


例えば事業1年目に設備投資などで大きな費用がかかり、

実質的に300万円くらいの赤字(損失)が出た場合、

青色申告を行っていれば、その300万円の損失をそのまま

翌年度の事業の諸経費に回す事が出来るようなイメージです。


もし、この場合に翌年度の純利益が300万円だった場合は、

白色申告の場合はその300万円にそのまま税金がかかりますが、

青色申告をしておけば300万円から前期の300万円を差し引き、

プラスマイナス0円の収支で申告が出来るというわけです。


当然、この場合は税金が1円もかからない事になりますね。


初年度から利益がガンガン出るような場合はとくに利得にはなりませんが、

そうではない場合は、この赤字の繰り越しがかなりの節税効果を生みます。


赤字が出れば出るほど、白色申告の場合、

ある意味では、損をするような感覚になってしまうわけです。

(本来であれば、その赤字を翌年度以降の控除に出来るわけですから)


■30万円までの固定資産を全て経費に出来るようになる

白色申告の場合、基本的に「10万円以上の備品」などは全て、

それを「固定資産」に分類される事になるため、

その使用期間に応じた形で経費計上していく必要があります。


車、デスク、パソコン、カメラなどですね。


要するに10万円以上するような備品は「固定資産」に分類され、

その購入費用を一括で経費にする事が出来ないわけです。


ですが、青色申告の場合はその上限を30万円に引き上げられるため、

極端に言うと30万円以下の備品は全て一括で経費に出来ます。


その分、多くの経費を一気に計上できるため、

やはり税金もその分だけ安くできるんです。


ですので、私もデスクやパソコンなどを購入する際は、

この「30万円」という金額をラインにして購入するようにしています。


30万円以下の備品は一括で経費に出来るからですね。

(さすがに車を30万円以内というのは、ちょっと厳しいですが。)


■家族への給料を全て経費に出来るようになる

白色申告の場合、家族に対して支給するお金(報酬)は、

実質的に「給料」であっても経費に出来ない事になっています。


ただ、青色申告で申告をする場合は、このような家族への報酬も

普通に「給料」として経費に出来るようになるんです。


一緒に生活している身内の家族に給料を支払っているような場合。

その報酬を経費に出来るかどうかで税金もかなり変わってきますから、

これも人によっては大きな節税効果を生めるところだと思います。



以上が青色申告を行う事による4つの大きなメリットです。


基本的には白色申告に対してのメリットという視点で挙げましたが


「65万円の青色申告特別控除」


は確実に全ての事業者にとってメリットになるものですし、

それ以降の3つのメリットも事業者によって、

更に大きな節税効果を生み出せるものである事は間違いありません。


ですので、税務署に「個人事業の開業届出書」を提出する際は


「青色申告承認申請書」


の方も併せて提出しておく事をお勧めします。


以上、白色申告と青色申告の違いについてと、

そのメリットとデメリットについてでした。


是非、参考にしてください。


尾島


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2017年3月25日 | コメントは受け付けていません。 |

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